素材へのこだわり

  • 丹波大納言小豆

    丹波地方で採れる希少な高級小豆(あずき)です。
    北海道大納言小豆は流通量が多く入手しやすいですが寒冷地で育つため皮が厚く、丹波大納言小豆は大粒で表皮が薄いにも関わらず煮崩れせず、見た目も艶やかで美しくほどよい糖分を含み食感と風味豊かな味わいが特徴です。
    小豆はポリフェノール(特にアントシアニンが多い)やビタミンB1、亜鉛、サポニンなどが含まれています。

  • 和三盆糖

    享保の改革をきっかけとして江戸時代中期から香川県や徳島県などで栽培されている竹糖が原料です。
    和三盆の製造は多く工程を経て作られるため手間と時間がかかりその工程の中でも、粒子を細かくする「研ぎ」と圧搾し黒い「糖蜜を抜く」作業を三回ほど行うことが名前の由来になっています。
    粉砂糖のようなきめ細やかさを持ち、微量の糖蜜が残っていることから淡く黄色がかった白色をしています。和三盆の味わいは、上品でまろやかな甘みがあり、口溶けの良さから和菓子の高級材料として使用されています。

  • 吉野葛

    奈良県吉野地方の厳しい寒さと清流で育つ葛の根から精製される上質なブランドくず粉。
    しなやかさと粘度、透き通るような透明感が素晴らしく清涼感を演出するには欠かせない和菓子素材の一つで、ほどよい弾力がありながら繊細で滑らかな食感が絶妙です。

  • 丹波栗

    古くは朝廷に献上されていた丹波地方で育つ大粒な和栗で存在感があります。
    丹波地方は水はけの良い土壌で栗づくりに適しており、朝晩の気温差により糖分が増し、香りも色艶もよい強い甘さとホクホク感がある丹波栗が収穫されます。栗は、ミネラル、ビタミンB1、Cが豊富でありながら脂質が少ない点もおすすめです。

水へのこだわり

  • 岩間山の地下深層水

    地元大津の南部、岩間山の花崗岩層から湧出した地下深層水を使用しています。ミネラル成分をバランスよく含んだ軟水で、和菓子づくり、とりわけ漉し餡や粒餡の製造に適しています。

大津菓子、製法へのこだわり

餡づくり

餡は和菓子屋の命。
小豆こし餡、丹波大納言粒餡、丹波大納言最中餡など全て自家製餡にこだわっています。「餡炊き10年」と言われるように、製餡には手間と経験がモノを言う作業。レシピには書けない微妙な勘所は、一朝一夕で会得出来るものではありません。素材も、○○産の小豆ならいいというものではなく、年年の出来不出来を見極める目も重要です。

成形

弊舗の菓子は全て手づくり。
季節の移ろいを表現する上生菓子には菓子屋ごとに受け継いできた色や形があります。
また、大津ならではのお菓子もあります。伝統を踏まえ、新たに創意工夫を加味することで大津菓子の新しい伝統が継承されていきます。